温州ミカンの実生(種から育てる) ~播種・発芽から成長初期まで~
一つだけトゲありなのでこれが交雑胚かも? |
どうも、おはこんばんにちは、ぽんぽこりん(@ponpokorin_24)です。
買ってきた温州ミカンの中に種を見つけたのが今年の2月なので、種を蒔いてから上の状態になるまで約6か月かかりました。
そもそも温州ミカンに種なんてあるっけ?とお思いの方もいることと思いますが、まれにあるらしいです。僕も最初に見つけた時は驚きましたが、後から調べてみると開花時に他の柑橘類などの花粉が雌しべにつくと種ができることがあるそうです。
そんなわけで採取できた種をここまで育てた経緯を書き残しておこうと思います。
目次
まずは種蒔き・発根(1月中旬)
播種から一か月後、3本発根しました(直播き) |
2パターン用意していました。種皮の外にある薄皮を剥いたあと、一つは湿らせたティッシュの上に置いてビニール袋に入れたパターン、もう一つは直播きしたパターンです。直播きについては、温州ミカンの種が嫌光性か好光性かは知りませんでしたが、軽く1cmくらい覆土しました。
まだまだ気温が低い時期だったので、正直なところこんなに早く発根するとは思っていなかったのですが、室内に入れていたこともあってか種蒔きしてから一か月くらいで発根しました。これは土に直播きした方からの発根だったのですが、湿りティッシュ+ビニール袋の方も少し遅れて発根が確認できたので、それらも土に埋めました。
今から考えると「種皮の外にある薄皮を剥いてそのまま直播き」が一番簡単でいいと思います。ちなみにこの時のコツは乾きそうになったら水やりです。毎日水やりしているとカビが土の表面に出てきます。
ちなみにネットで見つけた薄皮を剥く、という情報を勘違いして、ティッシュに置いた方の種の中には種皮まで剥いてしまった種もありました。せっかくなので載せておこうと思います。ただ、こんな感じで多胚であることや子葉・幼根を観察できたのは楽しかったです。
多胚なので子葉や幼根などが複数あります |
発芽するも……(2月末)
赤丸の中心にみえるでしょうか |
3本の発根を確認した4日後に薄緑色の芽がぴょこっと出てきました。しかし、この後葉が形成されるのが遅いこと遅いこと。
2月26日撮影。 |
3月16日撮影。 |
こんなスピードでした。
あと、どうやら観察したときにあった子葉は地中に残されるようで、上の写真からも分かるように「最初に出てきた芽の先端が徐々に葉を形成しつつ伸びていく」というような成長をしていました。
ようやく葉がしっかりしてくる(4月末)
同じところから4つの芽が出ていました。4月24日撮影。 |
播種から約3か月経った4月の終わりに、やっとこさこれくらいに成長しました。
写真右のほうなどは密集していたので間引いてもよかったのですが、それだとせっかくの交雑胚から出た芽を間引いてしまうかもと考え(この時点ではどれが珠心胚でどれが交雑胚か分からないので)、掘り返してひとつずつ植えてみました。
移植(4月末)
移植時の苗たち。これも4月24日撮影。 |
写真には4つの苗が写っていますが、苗は計8つありました。これらの中には直根がすごく伸びているものもあり、以下の写真のものは無傷で取り出せたものの一つです。
これらの直根をできるだけ切らないようにしながら移植をした後、一応メネデール100倍液を与えました(根の活着をよくしたかったので)。また、移植した時の土ですが、特にこだわったりはせずに元肥入りの適当なものを使いました。
その後の管理(~7月末)
ようやく葉が3枚に。5月20日撮影。 |
4月末からの2週間もなかなか成長しなかったので、南の方が原産だから寒いのかなと思って室内にいれたり、薄い液肥をやったりしてみましたが成長は遅いままでした。
そこで、「もういいや」とばかりに5月11日に屋外に出しました。それからは水を切らさないということにだけ気を付けて管理していたところ、ゆっくりと伸びてきました。過保護はだめということでしょうか(笑)
そのままゆっくり伸び、野菜にあげる液肥が余った時などたまに液肥をやったりもしながら育てたところ6月中旬にはこのくらいになりました。
他の5つの苗もだいたい同じ成長度合いでした。6月18日撮影。 |
この後も各苗は順調に成長したのですが、7月も終わりというところでトゲが出てきた苗が一つありました。一番最初に載せたものと同じですがこちらです。
7月26日撮影。 |
他の苗にはトゲがないことを考えるとこれが交雑胚由来の苗なのかもと思っています。この苗が実をつけるまでにはまだまだ時間がかかりそうですが、なにか進展があればまた記事に書きたいと思います。
それでは~
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